新年一般参賀が2日、皇居であった。天皇、皇后両陛下らが宮殿・長和殿のベランダに立ち、にこやかに手を振って集まった人々の祝賀に応じられた。2024年は元日に能登半島地震が起きて中止されたため、2年ぶりの開催となった。
天皇陛下は「みなさんとこうして新年を一緒に祝うことをうれしく思います」とあいさつ。能登半島地震などの被災者を思いやり「いまだにご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています。大変なこともあるかと思いますが、本年がみなさんにとって安らかでよい年となるよう、願っております」とも話した。
計5回行われ、両陛下の長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻や次女佳子さまもベランダから手を振った。午前中の3回は上皇ご夫妻も姿を見せた。
前回の23年は新型コロナウイルス禍を受けて事前申込制だった。入場制限のない新年一般参賀は5年ぶり。午前9時半の開門時点で1万4613人が列を作り、計6万690人が訪れた。
秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さまは、24年9月に18歳の誕生日を迎え、成年皇族になったものの、学業優先で成年式を終えていないため参列しなかった。高齢の常陸宮さまは負担などを考慮して出席を控え、三笠宮家と高円宮家は三笠宮妃百合子さま死去を受け、出席しなかった。【山田奈緒】
天皇陛下のあいさつ全文
新年おめでとうございます。みなさんとこうして新年を一緒に祝うことをうれしく思います。その一方で、昨年の元日に発生した能登半島地震や各地で起こった大雨の災害などにより、いまだにご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています。いろいろと大変なこともあるかと思いますが、本年がみなさんにとって安らかでよい年になるよう願っております。年の始めにあたり、我が国と世界の人々の幸せを祈ります。