警察庁は7日、昨年の全国の交通事故死者数は前年比15人減の2663人で、統計が残る1948年以降で過去3番目に少なかったと発表した。交通事故(速報値)は約29万件で、人身事故のみで統計を取り始めた66年以降、初めて30万件を下回った。
警察庁によると、昨年の交通事故は29万792件で、前年より1万7138件減少した。ピークだった2004年の95万2720件に比べ、約3分の1になった。負傷者数は前年から2万1839人減り、34万3756人だった。
死者数は、23年に2678人と8年ぶりに増加したが、昨年は微減となった。このうち65歳以上の高齢者(速報値)は1513人で前年より47人増え、全体の56・8%を占めた。
都道府県別死者数は、東京が前年比10人増の146人で、4年ぶりにワースト1位となった。次いで愛知が141人(前年比4人減)、千葉が131人(同4人増)だった。最も少なかったのは島根の9人(同13人減)で、鳥取が15人(同1人増)、高知が21人(同2人減)で続いた。
警察庁の担当者は「事故の分析を進め、対策につなげたい」としている。