頭部損壊を“撮影” 「早く終わって‥」父・修被告 すすきの殺人

札幌・すすきののホテルで男性が殺害され、親子3人が起訴された事件。父親の田村修被告は5日の裁判で娘に依頼された“撮影”について「早く終わってほしい気持ちだった」と話しました。
札幌市厚別区の医師・田村修被告(61)は殺人などの罪に問われている娘の瑠奈被告に凶器を買い与えるなどしたほか、瑠奈被告が自宅で男性の頭部を損壊する様子をビデオ撮影した罪などに問われています。
検察側はこれまでの裁判で、「修被告は撮影の時、ペンライトで瑠奈被告の手元を明るくし作業を手伝っていた」と指摘しています。このことについて、修被告は5日の被告人質問で弁護士から問われました。
また男性弁護士の「どういう必要性があってペンライトを点けていたんですか」との問いに対し、修被告は「暗くてカメラのフォーカスが合わず、ピントを合わせるために点けていました。早く終わって欲しいという気持ちでした」と答え、撮影はしたものの、瑠奈被告の作業を手伝ってはいないと主張しました。
一方で、検察官は頭部損壊が目の前で行われているにも関わらず、撮影を続けたと指摘しました。
男性検察官が「これまで修さんは、『してはいけないことは止める』と言ってきたのに今回の撮影の際、瑠奈さんに損壊を辞めるように言わなかったのはなぜですか」と問うと、修被告は「淡々と頭部を損壊できる娘の行動が普通ではなく何を言っても無駄だと思いました」と答えました。裁判は検察側の被告人質問が6日も行われます。