埼玉県八潮市の県道陥没事故で、県は12日正午、12市町約120万人を対象にした下水道の利用自粛要請を解除する。陥没現場に流れ込む下水を減らすために事故発生の1月28日から実施していた。河川への下水の緊急放流や応急的に設置したバイパス管により、利用自粛と同程度の効果が得られると判断した。
事故では、トラックごと穴に転落した男性運転手(74)の捜索が難航している。下水道管内での調査に協力したドローン会社「リベラウェア」(千葉市)が、読売新聞の取材に応じた。
同社は5日から調査に参加。マンホールにパイロットが入り、モニター映像を見ながら自社が開発したドローン(縦横20センチ、重さ243グラム)を飛ばした。
同機は高感度センサーにより鮮明な映像が撮影可能で、下水道管の点検などに使われている。今回の調査でも真っ暗な管内で運転席部分を発見したほか、がれきが詰まり、下水の流れを妨げているのも確認した。運転席部分には男性が取り残されている可能性がある。