23歳を迎えられ、皇族としてのご公務と、日本赤十字社の仕事に尽力される愛子さま。その“社会人”生活はどのようなものか。
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愛子さまのロールモデルは…
天皇皇后両陛下の長女・愛子さまは、昨年12月1日、23歳の誕生日を迎えられた。
同じ23歳になる年、母親の雅子皇后はスペインのエレナ王女歓迎のお茶会で、天皇陛下と初めて出会われた。愛子さまも結婚へと繋がる運命の出会いがあるのか、と周囲は期待するが、愛子さまご本人は、結婚よりも公務と仕事の両立でお忙しい毎日を過ごされている。
昨年4月から新社会人となって、日本赤十字社(東京・港区)に就職され、ボランティア活動推進室青少年・ボランティア課で勤務する。ボランティア活動に関する情報誌の編集や、イベントの企画・運営などの業務に携わられている。
当初は、週の半分ぐらいの出勤頻度になるのではないかと見られていたが、実際には、公務がなければ、ほぼ毎日出社なさっている。
「宮さまは、仕事を通じて出会う人たちから信頼を得て尽くしたい、というお気持ちが強いようです。自主的に残業したり、ご自宅に仕事を持ち帰られることも厭わずに、作業に没頭されています。時には皇室の行事の後に、着替えてから出社なさることもあります。ご自分が納得なさるまで仕事をやり遂げたいという責任感が強いのでしょう。
就職するとお決めになる前から、社会人経験がある皇后さまと、働くとはどういうことか、じっくり話し合われていました。愛子さまにとって、働く女性のロールモデルは、皇后さまなのだそうです」(宮内庁職)
雅子さまが外務省の北米二課で勤務されていた当時、海外との時差もあり、連日かなり夜遅くまで働かれていた。深夜12時を過ぎても、さらに仕事をこなすタフな姿から、周囲は深夜12時を、「小和田タイム」と言うほどだった。
就職が決まった際、愛子さまは仕事について、文書でこう述べられている。
「公務と仕事の両立には大変な面もあるかもしれませんが、(略)多様な活動に携わることができれば有り難く思います。これからも周囲の方々の理解と助けを頂きながら、それぞれのお務めに誠心誠意取り組んでいきたいと考えております」
「すみませんでした。起きられませんでした」と謝罪
実は、日赤に入社してまもない4月、歓迎会が開かれた翌朝に、愛子さまは遅刻をしてしまった。
「すみませんでした。起きられませんでした」と、出社するなり、謝罪をされたという。
「両陛下は、社会人となった愛子さまを甘やかすことなく、遅刻した日も起こさなかったそうです。愛子さまがどのように行動して、自分で責任を取るのか、見守られていたそうです」(前出・宮内庁職)
前述したように雅子さまはもともと夜型で、愛子さまもどちらかといえば夜型だと言われる。職場では、「早く寝るようにしています」「目覚ましは2つぐらい掛けて寝ていますね」と、同僚に茶目っ気まじりに語っているという。
愛子さまの一日は、朝7時前からはじまる。起床すると両陛下にご挨拶をなさってから、飼っている猫や犬たちの世話をされる。餌を与えたり、少し遊んだりした後、身支度を整えて、朝食を召し上がる。
御所のダイニングには、両陛下が新婚当時から使われている丸テーブルが置いてあり、ご家族揃って朝食を召し上がることが多い。クラシック音楽が静かに流れる空間で、天皇ご一家は洋食を召し上がる。愛子さまのお気に入りは、温かいミルクティー。召し上がると、すっかり目が覚めるそうだ。
出勤は午前9時前。昼食はお弁当を持参なさるか、日赤の出入り業者の仕出しを注文されるという。
「愛子さまがお好きなのは、幕の内弁当かカレーライス。会話をしながら食事をするのが苦手だそうで、当初は食べ終わるまでに時間が掛かっていました。最近は早く召し上がるコツを掴んだとおっしゃっていたので訊ねると、定食などではなく、カレーライスなどの品数が少ないメニューだと早く食べられるとのことでした。それだけ同僚たちと早く打ち解けて、仲良くなさりたいと思っていらっしゃるようです」(同僚)
カレーライスと言えば、天皇陛下の好物としても知られている。まだ皇太子だった新婚当時、雅子さまが手作りして陛下にふるまわれて話題になったこともある。お二人とも香辛料が強いものは苦手で、フルーティな甘口のカレーをお好みだといわれる。愛子さまも両陛下と好みが似ているそうだ。
※本記事の全文は文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されています(「 愛子さまと悠仁さま 」)。全文では、愛子さまの成年皇族としての公務、悠仁さまの進学問題、愛子さまの「インスタ映え」、愛子さま独自のふるまい、愛子さま23歳の誕生日に受け取った両陛下からのプレゼントなどについて語られています。
(友納 尚子/文藝春秋 2025年2月号)