首相、長期患者負担据え置き表明 高額療養費巡り衆院委で集中審議

石破茂首相は17日の衆院予算委員会で、高くなった医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の負担上限額を引き上げる方針を巡り、長期の治療を受ける患者は現行額のまま据え置くと表明した。「長期間治療が続き、先が見えない中で経済的な不安を感じている方々の負担額は変わらない」と述べた。自民党の牧島かれん氏への答弁。
方針の一部は修正するものの、負担上限額の引き上げについては「実施させていただき、大切なセーフティーネットを次の世代にも持続可能なものとしたい」と理解を求めた。
立憲民主党の野田佳彦代表は、公表した2025年度予算案の修正案に基づき、高額療養費制度の患者負担上限額の引き上げ凍結やガソリン税の暫定税率廃止を訴え、攻勢を強める。
立民の川内博史氏も高額療養費制度を取り上げる。政府方針を巡っては、福岡資麿厚生労働相が負担上限額引き上げを一部修正する案をがん患者団体などに提示していた。
立民は14日、3兆8千億円規模の予算案の修正案を公表。学校給食費の無償化や介護・障害福祉施設従事者の賃上げなども盛り込んだ。