2016年~2022年に大阪府の集合住宅で女児10人に性的暴行を加えたとして、強制性交致傷などの罪に問われた元病院職員・柳本智也被告(28)。大阪地裁は2月18日、無期懲役の判決を言い渡した。
「起訴状などによると、柳本被告は、女児や家族の外出状況を調べたうえで、それぞれの犯行に及んだといいます。女児が自宅の鍵を開けた際に玄関から押し入って、カッターナイフを示し、『泣いたら殺す』や『警察に言ったら殺す』などと脅して性的暴行を加えたとされています。また、犯行の模様を撮影してもいました」(全国紙の社会部記者)
弁護側は、「被告人は、被害者に家族がいることや、その気持ちがわかるようになった。生涯かけて償うつもりで、変わることのできる力がある」と有期刑を求めていたが、検察の求刑通りの判決となった。大阪地裁は、「犯行には高度の計画性があり、女児への性加害を個別に判断しても重い部類だ。有期刑の範囲に留めるのは困難」と説明している。
柳本被告は大学を卒業後、民間企業に3年弱勤めて、病院事務へ転職した。最初の事件当時はまだ20歳で、大学2年生だった。なぜ彼は、このような卑劣な犯行に及んだのか。
この事件を追い、裁判で傍聴した内容をX(旧Twitter)で発信してきた“ただの傍聴人”氏が語る。
「犯行の背景のひとつに、柳本被告が“社会に自分の居場所がない”という感覚を抱えていたことがあるようです。裁判では『大学時代にバイト先で、“仕事ができない”などと年上女性に罵倒された』や『また別のバイト先で知り合った女性との恋が実らず、バイトに行きにくくなった』といった経験が明かされました。大学で仲間外れにされたこともあったといいます。
大学4年生から就職までの時期に犯行が集中していますが、柳本被告は、『就職を目前に控えて不安な毎日を送ったり、就職先でうまく人間関係が築けるか(心配だった)』と当時の心境を振り返っています。
また、就職後も職場で女性から強い口調で干渉され、ストレスがあったとのこと。公務員に憧れるも結果が出ないまま年齢を重ねてしまい、その焦りもあったそうです」(ただの傍聴人氏、以下同)
犯行当時は、いわゆる“認知が歪んだ”状態だったようだ。
「柳本被告は、犯行当時は嫌がる被害児童の言葉を受け止められていなかったと述べました。また、自身が撮影した犯行の動画を見ても、『動画は数ある作品のひとつ。自分が映っているというより、第三者が演じているアダルト動画』という認識だったそうです」