ラグビーワールドカップ(W杯)日本代表と5日に対戦するサモア代表のトゥシ・ピシ選手(37)は、日本で長年プレーしてきた。今大会はこれまで、サモアの司令塔として先発出場。リザーブに回る日本戦でも、試合途中に切り札として投入される可能性がある。かつて共にプレーした元日本代表の日和佐篤選手(32)=神戸製鋼=は、「自由に動かしてはいけない。プレッシャーをかけ続けることがキーポイント」と日本チームに警告するとともに、ピシ選手へエールを送った。
ピシ選手は、2009~16年にトップリーグのサントリーで100試合以上に出場し、プレーオフのMVPに選出されたこともある。国際リーグのスーパーラグビーに日本チーム・サンウルブズが参入した16年には、中心選手として多くの日本人と共に活躍した。
日和佐さんは両チームで約6年間、スタンドオフのピシ選手に配球するスクラムハーフとしてコンビを組んだ。「試合の組み立てをよく話し合った。紳士で、お互いに信頼関係があった」と振り返り、「体が大きくて強く、スピードもある。自分で前に出た上でしっかりとゲームをコントロールできる選手」と評価した。
ピシ選手は今年、豊田自動織機と契約して、3年ぶりに日本ラグビーに復帰。6月に対戦した日和佐さんは「体のキレはちょっと悪くなったが、それでもすごい。味方を生かすプレーがうまくなっている」と感じたという。試合後には「良いパフォーマンスだ」「帰って来てくれてうれしい」と言葉を交わした。
サモア代表最年長のピシ選手は3度目のW杯。日和佐さんは「最後だろうから後悔の残らないようにプレーして、日本のファンの期待にも応えてほしい」と話した。
前回大会でも日本はサモアと1次リーグで同組だった。対戦前にピシ選手役として練習台となった元日本代表主将の広瀬俊朗さん(37)は、「トシピシ」とあだ名された。4年前にピシ選手になり切った広瀬さんは、「ラン、パス、キックと全ての攻撃のスキルが優れている。特に鋭いステップは脅威だ」と分析した。