「新潟県議会が否決」原発再稼働の是非問う『県民投票条例案』14万3000筆の県民の声届かず

柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票の条例案は18日、新潟県議会の臨時会で反対多数で否決されました。14万3196筆。市民団体の訴えは届きませんでした。
【記者リポート】「このあとの本会議では県民投票条例の修正案が審議されますが、否決される公算が大きくなっています」
3日間に渡って開かれた県議会臨時会。審議したのは柏崎刈羽原発再稼働の是非を問う県民投票に関する条例案です。
最終日の18日はリベラル新潟、未来にいがたによる修正案も共同提出され、賛成・反対それぞれの立場から討論が行われました。 【自民党 高橋直揮県議】「賛成、反対の二者択一の選択肢では県民の多様な意見を把握することができないなどの本決議案の本質は何も変わっていないことから、反対を表明します」
【未来にいがた 大渕健 県議】「今臨時会を通じても、県民の意思を確認する信を問うとした方法について知事は明らかにされませんでした。知事が考えを明らかにしない以上、直接請求により県民投票の実施を求める声はもっともであり、妥当と考えます」
そして… 「賛成の諸君の起立を求めます」 「起立少数。よって、本修正案は否決されました」
修正案、次に条例案の原案と続けて採決が行われ、いずれも賛成16、反対36で否決されました。
【自民党 岩村良一幹事長】「非常に極めて深く、そしてまた真剣に慎重に質疑をした中で結論が出たということだと思います」
【未来にいがた 大渕健 県議】「県民投票条例が通ってその機会が提供されれば、それもありだと思っていました。少し残念なのかなと」
【リベラル新潟 小泉勝 県議】「14万3196人の思いもあるので、請求代表人たちともこれから連携しながら、どんなことができるのか我々も一緒になって考えていきたい」
採決のあと、傍聴席からは抗議の声も…
14万3000筆あまりの県民の声は届きませんでした。
【県民投票で決める会吉田裕史 事務局長】「今回の臨時議会でも全く知事の答弁は前進してないんですよね。引き続き、6月の議会、9月の議会、来年に向けまして知事選もありますので、知事の動向を見守っていきたいと」
県議会の今回の判断について県民は… 【接客業(50代)】「やった方が良かったかと思います。それ以外に表明する方法が分からないので」 【20代】「(民投票は)やらなくてもいいんじゃないかなと。多分興味持つ人が少ないと思うんで」
【専門学校生(18)】「県民の案とかが取り入れられないとみんな不安なんじゃないかな。若い人の案も必要だと思うんで。ネットとかでいろいろなアンケートとか送ったりするのがいいと思います」
一方、「賛成・反対の二者択一では多様な県民の意見を把握できない」という意見をつけて条例案を提出した花角知事。 Q議論は深まった? 【花角知事】「深まったんじゃないか」
Qどの辺が? 【花角知事】「特にない」 【花角知事】「しっかり丁寧に議論を進めて、どこかの段階で判断し結論を出したいと思う」
今後の花角知事の判断は…