赤沢亮正・経済再生担当相は21日の参院予算委員会集中審議で、トランプ米政権による一方的な関税措置をめぐる協議で訪米した際、想定外だったトランプ大統領本人との会談に臨んだ際の感想を「(自分は)格下も格下」と取材に答えた真意について説明した。
16日(現地時間)に、当初予定になかったトランプ氏本人との会談にも臨んだ赤沢氏は、すべての米側との協議終了後の取材で、トランプ氏登場の受け止めを問われた際「端的に言って(自身は)格下も格下ですので、出てきて直接話をしてくださったことには本当に感謝している」「大統領は、本当に温かい配慮の方。『格下』と会っているということは本当に感じさせず、器の大きさというか温かさというか、配慮は非常に強く感じた」と、「格下」というフレーズを連発しながら答えた。
この「格下」という言葉には、石破茂首相の特使として日本政府を代表して向かった立場を考えると、へりくだりすぎているとの指摘も一部で出ている。
そんな赤沢氏に対し、立憲民主党の徳永エリ議員が「赤沢大臣は、ご自身のことを『格下』だとおっしゃった。これは言ってはならない。赤沢大臣は、格下じゃないですよ。石破総理の特使ですよ」と指摘。「次の交渉ではもっと、堂々と強い態度で臨んでいただきたいと、心から願います」と問われた赤沢氏は「トランプ大統領が私と会ってくださることが分かった時に、私が思ったのは、交渉相手国の国家元首でありますから、最大限の敬意を払いつつ、言うべきことは言うということだった」と、当時の心境を明かした。
その上で「その通りに行動したところだ。ご理解をたまわれればと思います」と、かわした。
徳永氏は「分かりますが、次は特使としてしっかり強い態度で臨んでいただきたい。世界が注目しているので、よろしくお願いします」と、苦言交じりに呼び掛けた。