12日の衆院予算委員会で、物価高対策の補正予算編成を見送る方針をただした日本維新の会の斎藤アレックス氏に対し、石破茂首相が「『政府は何もしない』との印象操作はやめてほしい」などと反論する場面があった。他の野党とも同様のやりとりがあり、首相のイライラぶりが際立った。
斎藤氏は「参院選の場で物価高対策を示すというのなら国会開会中の今なぜ補正を打たないのか」などと質問。首相は「それは決めつけの議論だ。私たち(政府)がいつ経済政策をやらないと言ったか。国会審議を冒とくしないでほしい」などと色をなした。
これに対し、斎藤氏は「冒とくなどしていない。『政府が何もしていない』という言い方もしていない。曲解はやめてほしい」と反論。続いて質問に立った国民民主党の村岡敏英氏は「総理は森羅万象の責任を負っている。冷静になってください」と苦言を呈した。
首相は斎藤氏に先立つ立憲民主党の大西健介氏との論戦で「雨(物価高騰)にぬれて震えている国民に傘を差しかけないのか」と問われ、「雨にぬれている人に傘を差しかけない? そのようなことがあっていいはずはない」などと不快感をあらわにしていた。