堺市西区の「ENEOS(エネオス)堺製油所」で17日午前、硫化水素の可能性があるガスが漏洩(ろうえい)して男性従業員3人が死傷した事故で、大阪府警西堺署は同日、死亡したのはエネオスの男性社員(44)と判明したと明らかにした。当初、62歳男性が死亡したとみられていたが、この男性は意識不明。ほかに70代男性も意識が鮮明ではない状態で病院に搬送されたが、会話はできるという。
同署やエネオスなどによると、事故は、余ったガスでタービンを回して発電する「GTGプラント」で発生。当時3人は設備の定期点検中で、配管内の清掃をするために結合部分を緩めたところ、ガスが漏れたとみられる。
通報の約30分後にはガス漏れが止まっていることが確認され、敷地外への流出はなかった。同署が業務上過失致死傷の疑いも視野に詳しい状況を調べている。
堺製油所は堺市沿岸部の工業地帯にあり、敷地面積は77万平方メートル。現場は南海本線諏訪ノ森駅から西約1キロにある。