堺製油所のガス漏れ3人搬送、ENEOSが緊急対策本部を立ち上げ

堺市西区の「ENEOS(エネオス)堺製油所」で17日午前、硫化水素の可能性があるガスが漏洩(ろうえい)して3人が搬送された事故で、エネオスは同日、緊急対策本部を立ち上げたことを明らかにした。情報収集にあたっている。
この事故では男性1人が心肺停止、ほか2人の男性が意識不明や意識が鮮明ではない状態になっている。エネオスによると、ガス漏れは製油所内の「GTGプラント」で発生。余ったガスを使ってタービンを回して発電する装置で、当時数人が作業していたとの情報があるという。
この製油所では、16日午後にも、配管から液化石油ガス(LPG)が漏れたと消防へ通報があったが、エネオスの担当者は「距離のある全く別の場所の事案で、今回との関係はない」と説明している。
堺市消防局によると、17日午前10時ごろ、「漏洩したガスを吸った従業員2人が倒れ、意識がない」と通報があった。ガスは硫化水素の可能性がある。約30分後にガス漏れが止まったことは確認された。ガス漏れの原因や漏れた量などは分かっていない。
大阪府警西堺署によると、現場の製油所への立ち入りを禁止しているが、周辺への避難呼びかけや交通規制の実施には至っていないという。同署が詳しい事故原因を調べている。