吉川友梨さん不明から22年、新たに不審2車種の画像公開 目撃情報のセドリックとカムリ

大阪府熊取町で平成15年5月、当時小学4年の吉川友梨さん(31)が下校途中に行方不明になった事件で、大阪府警は20日、不審車両として捜査している2車種の画像を新たに公開した。事件発生から20日で丸22年。これまで府警は不審車両として旧式のトヨタ「クラウン」のみを公開していたが、事件解決に向けてさらなる情報提供が必要と判断し、公開の範囲を拡大した。
府警が新たに公開したのは、日産「セドリック(グロリア)」と、トヨタ「カムリ(ビスタ)」。セドリックとグロリア、カムリとビスタはそれぞれ「兄弟車」で、外観はほぼ同じという。
府警捜査1課によると、セドリック(グロリア)に関しては、事件の約1カ月前に現場付近に黒っぽい同車種が駐車し、男が車内から下校中の小学生を見ていたとの情報が寄せられている。証言と合致するのは平成3年に販売開始のY32系と7年のY33系。事件当日も車種までは特定されていないものの、黒いセダンが現場周辺を猛スピードで走り去ったとの目撃証言がある。
カムリ(ビスタ)は、友梨さんが最後に目撃された場所や時間に近接して通行していたとの目撃証言があるという。白色で昭和62年販売開始のE-VZV20が該当する。いずれの車種も府警は以前から不審車両として把握し、所有者などの捜査を進めているという。
不審車両を巡っては、府警が平成30年、トヨタ「クラウン」(130系、昭和62年~平成2年製造)を公開。友梨さんの最終目撃地点に近い丁字路で、「白い車が止まり、運転席に男が、助手席に小学生らしい女児が乗っているのが見えた」との証言などに基づいて特定していた。
府警は事件以降、今年4月末までに延べ11万5689人の捜査員を投入。6079件の情報提供があったが、解決には至っていない。昨年1年間の情報件数は353件だった。情報提供は泉佐野署捜査本部(072・464・1234)。