警察官をかたり捜査名目で金銭を送らせる特殊詐欺が今年1~3月、2千件近く確認され、20~30代の被害が急増している。性被害を伴うケースも起きており、通信アプリのビデオ通話を介して裸にさせられたり、「24時間監視が必要」と入浴中の映像を送らされたりするなど、各地で女性6人の被害が確認された。警察庁が注意を呼びかけている。
警察官をかたる特殊詐欺では、電話で接触後、LINEなどの通信アプリに誘導する手口が典型だ。捜査対象になっていると告げ「容疑を晴らすため」といった理由で送金を要求する。
被害女性の一人は「口座が犯罪に利用されている。身の潔白を証明するため、指定口座に送金する必要がある」などと言われ、現金をだまし取られた。さらにビデオ通話で「身体的な特徴を確認する」などとして、上半身裸にさせられた。
警察官をかたる特殊詐欺は1~3月に1894件発生し、被害額は約171億7千万円。若者の被害が急増している。
警察庁は不審な電話があった場合は警察相談専用電話「#9110」に連絡するよう求めている。