「一生懸命育てたのに…」倉庫の玄米250キロ盗まれる 広島・熊野

倉庫に保管していた玄米約250キロ(1袋20~25キロ入り)が盗まれたとして、広島県熊野町の男性会社員(58)は4日、県警海田署に被害届を提出した。同署が窃盗容疑で捜査を進めている。
男性によると、盗まれた玄米は町内の2000平方メートルの田んぼで育てた。2024年秋に収穫後、自宅裏の倉庫の中にある保冷庫2台に保管していた。
倉庫にはシャッターがあり、普段から閉めていたが鍵はかけていなかった。
1カ月ほど前に確認した際は、保冷庫に14袋以上はあったが、今月1日に確認すると、二つの保冷庫に計4袋のみとなっていた。きょうだいに確認したが、誰も持ち出していないと証言したため、警察に届け出た。
コメの価格高騰で、農家などからの盗難被害が全国で発生している。男性によると、玄米は転売目的ではなく、4きょうだいと両親の5世帯で分配していた。男性は「今まで一生懸命育ててきた米が奪われ、値段が高騰している中で米を買わざるを得なくなり、本当に腹立たしい」と肩を落としていた。【井村陸】