【速報】両陛下と愛子さま「対馬丸記念館」訪問 太平洋戦争中、魚雷攻撃で子どもたちを含む約1500人が犠牲に

戦後80年にあたっての沖縄訪問2日目、天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、アメリカ軍によって撃沈され多くの子どもが亡くなった学童疎開船「対馬丸」の資料館を訪問されています。
両陛下と愛子さまは、那覇市内にある学童疎開船「対馬丸」犠牲者の慰霊碑「小桜の塔」に花を供えたあと、5日午前10時半ごろ「対馬丸記念館」に到着されました。
先導役を務めるのは、館長の平良次子さんです。
「対馬丸記念館」は太平洋戦争中の1944年、アメリカ軍の魚雷攻撃で沈没し、多くの子どもの犠牲者を出した学童疎開船「対馬丸」の事件を後世に伝え平和と命の尊さを教えるため2004年に開館しました。
沖縄の子どもたちが本土に疎開するために乗船していた「対馬丸」では、784人の子どもたちを含む1484人が犠牲となりました。
ご一家が対馬丸記念館を訪問されるのは初めてです。
この記念館の1階の展示室には犠牲者の遺品と共に多くの子どもたちの遺影が壁一面に掲げられています。
1階の展示室の前には、ご一家は、2階の展示室で対馬丸の航路図や米軍の記録などの前で対馬丸が撃沈されるまでの経緯などについて説明を受けられています。
側近によりますと、両陛下は、沈没から70年たった2014年に、この対馬丸記念館を訪れた上皇ご夫妻から「対馬丸」について話を聞かれたということです。
側近によりますと、両陛下は先の大戦において、沖縄で地上戦などにより多くの尊い命が失われたこと、戦後およそ27年間アメリカの統治下に置かれるなど苦難の道を歩んできたことから、沖縄の地と沖縄の皆さんに心を寄せていきたいと考えられているということです。
そして、沖縄の人々がたどってきたこれまでの苦労と努力の歴史が若い世代に語り継がれていくことや、若い人たちが平和を大切にする心が育まれていくことが大切だと思われているということです。
両陛下は戦後80年の節目に23歳の長女・愛子さまと共に、対馬丸の犠牲者の慰霊碑「小桜の塔」と「対馬丸記念館」を初めて訪問されました。
ご一家は、このあと対馬丸の沈没で家族を亡くし命からがら生き延びた経験を持つ80代の生存者や遺族、語り部らと懇談される予定です。
午後は、国営沖縄記念公園首里城地区を訪れ、世界遺産に登録されながら2019年10月に火事で消失した首里城正殿の復元状況などを視察される予定です。