台風1号(ウーティップ)は発達しながら大陸方面へ 別の熱帯低気圧の動向にも注意

6月12日(木)6時現在、台風1号(ウーティップ)は南シナ海を西北西に進んでいます。
▼台風1号 6月12日(木)6時
中心位置 南シナ海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 西北西 15 km/h
中心気圧 990 hPa
最大風速 20 m/s
最大瞬間風速 30 m/s
ゆっくりと北上し大陸に上陸へ
進路予想を見ると、ゆっくりと北上して中国の華南に上陸する可能性が高くなっています。大陸に上陸した後は急速に勢力を落として熱帯低気圧に変わる予想です。
台風1号から変わる熱帯低気圧に由来する湿った空気は、来週前半に梅雨前線に取り込まれる可能性が高くなっています。これが日本の天気にも影響する可能性は考えられますが、現時点では影響の大小がはっきりしません。念のため今後の情報にご注意ください。
今週末は梅雨前線と熱帯低気圧の影響にも注意
予想天気図 12日(木)9時
まだ台風が遠く離れていますが、油断はできません。台風1号とは別に、フィリピンの東には昨日15時に熱帯低気圧が解析されました。この熱帯低気圧は台湾付近を北上して東シナ海で不明瞭になる見通しです。ただ、この熱帯低気圧が北上とともに持ち込む湿った空気が梅雨前線に取り込まれ、今週末は梅雨前線の活動が活発になる可能性があります。
台風1号の直接の影響ではないものの、13日(金)頃から15日(日)頃にかけて、活発化する梅雨前線の影響で日本でも雨の強まるおそれがありますので、最新の気象情報にご注意ください。
また、週末以降は太平洋高気圧の勢力が強まることで、日本付近には真夏の暖気が流れ込む予想です。来週前半は気温が上昇するとともに湿度も高めで、梅雨入り前の暑さとは違った厳しい蒸し暑さになる見込みです。
台風の直接の影響ではないものの、暑さへの備えも考慮が必要です。
台風1号 5月までに発生しなかったのは2016年以来9年ぶり
平年の台風発生数
台風の発生は、昨年12月23日に発生した台風26号以来で、およそ半年ぶりとなります。
台風1号が5月までに発生しなかったのは2016年以来9年ぶりで、台風1号の発生時期としては1951年からの統計で5番目に遅い記録となりました。
台風発生数の平年値を見ると、5月以降は台風の発生が増え始める時期ということがわかります。7月にかけては梅雨前線の活動も活発になる時期ですので、台風対策・大雨対策を整えておくようにしてください。
台風の名前
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風1号の名前「ウーティップ(Wutip/蝴蝶)」はマカオが提案した名称で、ちょう(蝶)を意味する広東語からとられています。