マッチングアプリを悪用し、東京・渋谷のバーでぼったくりを繰り返していたグループが摘発された事件で、警視庁は19日、東京都新宿区の男(22)、足立区の女(23)ら同じ店の従業員の男女6人を詐欺容疑などで逮捕したと発表した。ぼったくり事件の摘発に詐欺罪を適用するのは異例。
発表によると、6人は4月初旬、アプリで知り合った神奈川県の20歳代会社員男性を勤務する渋谷区のバーに誘導。飲食代として31万円を支払わせた上、支払いを巡る男性とのトラブルで予約客のキャンセルが出たとする損害賠償名目で128万円をだまし取るなどした疑い。6人の逮捕は17日。
男らのグループは、他人名義の本人確認書類でアプリに登録。従業員であることを隠した女が男性をバーに誘い込んで酒を次々に注文し、高額な代金を請求していた。
警視庁はグループが昨秋以降、障害者の別の男性ら約60人に違法な取り立てを行い、計約8600万円を得たとみている。