法律事務所で同僚刺殺の男「態度や視線を不快に思っていた」…トラブルなく一方的に恨みか

東京・池袋の法律事務所で男性職員が刺殺された事件で、殺人未遂容疑で緊急逮捕された同僚職員の渡辺玲人容疑者(50)(東京都新宿区新宿)が「男性の態度や視線に威圧感を感じ、不快に思っていた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。2人の間にトラブルは確認されておらず、警視庁は渡辺容疑者が一方的に恨みを募らせたとみて調べている。
渡辺容疑者は1日昼、「サンシャイン60ビル」31階の法律事務所内で、同僚の芳野大樹さん(36)(豊島区南長崎)の喉や首などをナイフで複数回刺した容疑で緊急逮捕された。
捜査関係者によると、2人は数年前から勤務し、現在は別の部署に所属。フロアは同じだったが、席は離れていた。トラブルは確認されておらず、事件当日も接点はなかったという。
渡辺容疑者は6月上旬、知人に「人を刺して刑務所に行く」と話し、連絡を受けた父親が警察に相談していた。渡辺容疑者は調べに「約1か月前にナイフを購入した」と供述。事件後、出頭した際には3本のナイフを所持していた。自席から直行して、芳野さんを無言で背後から襲っており、警視庁が事件に至った経緯を詳しく調べている。
同庁は3日、渡辺容疑者を殺人と銃刀法違反容疑で東京地検に送検した。