[ドキュメント 25参院選]
東京都の小池百合子知事が7日夕、都内で参院選東京選挙区の自民党候補の応援に初めて入った。
「国政の場で頑張り、期待に必ずや応える人。熱い熱い選挙戦、厳しい戦いを勝ち抜いていただきたい」。小池氏は自民候補の決起大会でこう激励した。会場入りの際は自民の森山幹事長らが立ち上がって出迎えるほどの歓迎ぶりだった。
自民は6月の都議選で、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」と激突し、都民ファは第1党に返り咲き、自民は過去最低議席に沈んだ。自民は都議会の「知事与党」として小池氏を支え、昨年の知事選では自主支援に回っただけに、不満も残る。政府・与党との連携は「都にとってプラス」と強調する小池氏が、自民、公明両党に配慮し、応援を決めたとの見方がある。
参院選序盤情勢で苦戦が伝えられる自公にとって、小池氏の支援は数少ないプラス材料だ。自民幹部の一人は「都議選で都民ファに流れた票が少しでも戻ってきてほしい」と期待する。
一方、小池氏は国政選のたびに、国政復帰が取り沙汰されてきた。苦境に陥った自公を表立ってテコ入れする姿から、自民内には「恩を売って国政復帰にも備えているということ」と見る向きは多い。
野党では、同選挙区に2人を擁立した国民民主党が小池氏の動向を注視する。知事選などで後押ししてきたが、支援を受けるメドは立っていない。党内から恨み節も漏れる中、玉木代表は「知事として、地域の政治判断があると思う」と述べるにとどめている。