モンゴル訪問中の両陛下、歓迎式典に出席 大統領夫妻と懇談

国賓としてモンゴル訪問中の天皇、皇后両陛下は8日午前、ウランバートル中心部のスフバートル広場で歓迎式典に臨まれた。出迎えたフレルスフ大統領夫妻と握手。巨大なチンギスハン像の前では笑顔で手を振り、集まった人々の歓迎に応えた。
広場にはよろいを着て馬に乗った儀仗(ぎじょう)隊が列を作った。騎馬民族の歴史を感じさせる雰囲気の会場に、両陛下は車で到着。大統領夫妻の出迎えを受けると、民族衣装の子供たちから花束を受け取った。
両国の国歌演奏に続き、天皇陛下と大統領は整列する儀仗隊を巡閲した。両陛下に紹介されたモンゴル要人の中には大相撲で活躍した元白鵬の白鵬翔さんら、元横綱3人の姿もあった。
広場から階段で続く政府庁舎前にチンギスハン像がある。両陛下そろって階段を上ると、像の前で一礼。振り返ってにこやかに手を振った。
その後、政府庁舎に入り、ゲストブックに記帳。庁舎内に賓客応接用として設けられているゲル(テント)の中で、大統領夫妻と懇談した。
元横綱3人は歓迎式典の終了後に取材に応じた。式典では小雨が降っていたが、水が貴重なモンゴルでは雨は縁起がいいとされており、元日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジさんは「今日はお会いできて、本当に光栄の思い。雨も降って、国民も大変喜んで、感激しております」と話した。
亡くなった父の指輪を着けてきたという白鵬さんも「モンゴルに来ていただいてうれしく思います」と喜んだ。元朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジさんは終始、満面の笑みを見せ「モンゴル人として誇りに思います」「感無量です」と話していた。
【ウランバートル山田奈緒】