短大の学長、女性教授に「バカ」「会議に入ってほしくない」…厳重注意も公表せず

平成医療短期大学(岐阜市)の武内康雄学長が、50歳代の女性教授にハラスメントをしたとして、運営する学校法人から厳重注意処分を受けていたことが、同短大の内部資料などで分かった。同短大側は「プライバシーがある」として事案を公表していない。
内部資料や関係者によると、武内学長は今年2月の入試に関する会議で、女性教授が質問したり意見を述べたりすると、ペンを机にたたきつけ、指をさして叱責(しっせき)。会議後、「バカ」「あなたに会議に入ってほしくない」などと発言したとされる。
女性教授から相談を受けた学内のハラスメント防止委員会が調査し、武内学長はこれらの言動を事実と認めたという。同委員会はハラスメントに該当すると判断し、同短大を運営する学校法人・誠広学園が学長を厳重注意とした。
同法人の担当者は読売新聞の取材に「調査結果は特段の事情がない限り公開しない」と回答。日本ハラスメント協会の村嵜(むらさき)要代表理事は「学長から教員へのハラスメントは重大事案。少なくともホームページなどで公表し、具体的な再発防止策を示すのが望ましい」と指摘した。
同短大は2009年開学。看護学科、リハビリテーション学科がある。