島外避難の悪石島16人、フェリーで自主帰島へ…トカラ列島地震

鹿児島県十島村は16日、トカラ列島近海を震源とする地震が続いていることを受けて島外避難している悪石島の住民16人(未就学児~80歳代)が、鹿児島港を同日深夜発の村営フェリーで自主的に帰島すると発表した。
村は同村で震度4以上の地震が5日間、発生しなかった場合に帰島の可否を判断するとしている。久保源一郎村長は「自主避難なので(帰島は)本人の判断次第だ。住民の希望を収集し、対応できるようにしたい」と述べた。
70歳代の男性漁師は「海に漁船を浮かべたままなので、台風が来る前に船を(陸に)揚げたい。大きな地震が来なければいいが」と話し、フェリーに乗り込んだ。
一方で、この日は悪石島から新たに2人が島外に避難した。このため、避難が続く住民は悪石島から36人、小宝島から15人となる見通し。
気象庁によると、地震は16日も相次ぎ、午前2時15分頃から午後3時15分頃までに、悪石島で震度4を3回観測した。一帯で6月21日から続く震度1以上の地震は、16日午後4時現在で2117回に上る。