自民党大阪府連の青山繁晴会長(参院議員)は27日、大阪市内で開かれた全体会議で、参院選大阪選挙区(改選定数4)での敗北を受けて正式に辞任を表明した。大阪で自民が惨敗した昨秋の衆院選後、発信力を期待されて会長に就任。組織の立て直しを図ったが、参院選では全国の複数人区で唯一、当選者を出せなかった。
選挙戦で青山氏は、同選挙区に自民公認で立候補した新人で前衆院議員の柳本顕氏(51)とともに街頭に立ち、SNSでもほぼ毎日、一緒に配信を行った。しかし、柳本氏の得票は38万票弱で次点にとどまり、4番手で当選した公明党候補とは12万票以上の開きがあった。
自民府連は昨年10月の衆院選で、候補を立てた府内15小選挙区で日本維新の会に全敗。参院選では、27年ぶりに大阪選挙区で公認候補が敗れた。
青山氏は全体会議の冒頭、「次点にとどまったことは、全て私の責任。正式に会長の職を辞すことを表明します」と述べ、頭を下げた。
終了後の記者会見で、敗因について、府内の自民の比例票は約48万票で、柳本氏の得票と10万票以上の差があったことに触れ、「自民党の党員や支持層をまとめきれなかった。それどころか、大量に剥がれた。(比例票との)乖離(かいり)は極めて深刻で、丁寧に分析したい」と語った。
鹿田松男・府連総務会長(府議)によると、府連会長は国会議員から出すという府連のルールがある。府連で今後、地方議員も会長になれるようルール見直しを検討するという。
一方、石破首相の進退について、全体会議の出席者から「内閣総辞職を求めるような提言は府連として慎重であるべきだ」などの意見があり、27日は府連としての意見集約はしなかった。
青山氏は参院選の結果が判明した後、記者団に「総理は身を処されるべきで、お辞めになるべきだ」と述べていた。27日は「(28日の)両院議員懇談会では、一人の議員として意見を言う」と話した。