「核も戦争もない社会を」=被爆80年で声明―日本被団協

被爆者でつくる唯一の全国組織、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は5日、「被爆80年声明」を公表し、「核兵器も戦争もない人間社会を求めてまいりましょう」と訴えた。
声明は、被爆者の平均年齢が86歳を超えたとし、「残された時間は少なくなった。一方、核リスクは極限に達している」と指摘。ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザの惨状などを挙げ、「第3次世界大戦の危機が増している」と警鐘を鳴らした。
日本被団協が昨年、ノーベル平和賞を受賞したことを「国際社会が被爆者の声にすがらなければならないほど、手だてに窮した表れだ」と強調。「最優先の課題は核保有国を1ミリでも動かし、核兵器禁止条約に近づけること」とし、「日本政府の役割が不可欠だ」とも述べた。 [時事通信社]