捜査員20人以上いる捜索現場で対象者に暴行容疑、警官2人を逮捕…1人は容疑認める

大阪府警の捜索時に捜査対象の男性が捜査員から暴行を受けた事件があり、府警は3日、いずれも府警捜査4課に所属する警部補(51)(大阪府豊中市)、巡査部長(32)(奈良県桜井市)の両容疑者を特別公務員暴行陵虐容疑で逮捕した。現場には20人以上の捜査員がいたほか、別の男性2人も暴行を受けたと弁護士に訴えており、府警は詳しい経緯を調べる。
発表では、警部補らは7月15日夜、大阪市西区のオフィスビルの一室を捜索した際、20歳代の男性の顔を殴るなどした疑い。警部補は「体に触れたことは認めるが、殴打したという認識はない」と容疑を否認し、巡査部長は「間違いない」と認めている。
府警によると、スカウトグループが女性を性風俗店に紹介したとする職業安定法違反事件の捜査で、警部補は捜索の責任者だった。翌16日にかけ、男性を含む4人を逮捕したが、男性の弁護士から被害の申告があり、発覚。捜索時に警察官の違法行為があったとして、4人は8月1日に釈放された。押収した証拠品の返還も進めているという。
府警の国井栄次・監察室長は時長容疑者らの逮捕を受け、「誠に遺憾。今後の捜査結果を踏まえて厳正に対処する」とコメントした。