斎藤知事を任意聴取 PR会社に報酬 公選法違反疑い 兵庫県

昨年11月の兵庫県知事選で、SNS戦略などに携わったPR会社に支払った報酬が選挙運動の対価に当たるとして告発され、公職選挙法違反(買収)容疑で書類送検された斎藤元彦知事について、神戸地検が任意で事情聴取していたことが8日、関係者への取材で分かった。斎藤氏は違法性を否定しているという。
関係者によると、任意聴取は7月に数時間にわたって行われた。地検は刑事責任を問うかどうか慎重に判断する。
斎藤氏は8日午前、記者団の取材に、「捜査に関するコメントは差し控える。対応は弁護士にお願いしている。捜査協力については求められればしっかり対応していく」と話した。PR会社に支払った報酬に違法性はないとの認識を改めて示した。
PR会社は兵庫県西宮市の「merchu(メルチュ)」。女性代表が斎藤氏陣営の広報全般を担ったとする記事をインターネット上に公開したことを受け、大学教授らが昨年12月に県警と神戸地検に刑事告発。今年2月にメルチュの関係先への家宅捜索が行われ、6月に県警が斎藤氏のほか、同法違反(被買収)容疑で女性代表を書類送検した。
斎藤氏はこれまで、メルチュに支払った71万5千円は公選法で認められたポスター制作費などで違法性はないと説明。代理人弁護士も「女性代表のSNS活動はボランティアだった」として買収を否定している。