万博アンゴラ館工事を無許可で請け負いか 容疑で代金未払い建設会社を家宅捜索 大阪府警

大阪・関西万博のアンゴラ館の建設工事を無許可で請け負ったとして、大阪府警生活経済課は13日、建設業法違反(無許可営業)の疑いで、建設会社「一六八(いろは)建設」(大阪市鶴見区)の40代男性社長の居住先など関係先を家宅捜索した。
捜査関係者によると、男性は国や大阪府の許可を受けないで、今年1月ごろ、アンゴラ館の内装工事などを約1億2千万円で請け負い、無許可で建設業を営んだ疑いが持たれている。
府警は13日午前から約40人態勢で男性の居住先など数カ所の関係先を捜索し、工事関係資料など少なくとも約100点を押収。実態解明を進め、立件の可否を慎重に判断するとみられる。
大阪府はすでに無許可で工事を請け負ったとして、同社に対し、8月6日から30日間の営業停止処分を出している。
アンゴラ館の工事を巡っては、同社から空調設備などの工事を受注した下請け業者への支払いが滞り、未払いが発生している。
一六八建設は未払いの理由について「元経理担当者が約1億2千万円を横領したため」と主張。業務上横領罪で元経理担当者に対する告訴状を大阪府警に提出している。一方、元経理担当者は産経新聞の取材に横領の事実を否定している。