【独自】自民敗因「政治とカネ」明記へ 参院選検証報告書

自民党は、参院選大敗の要因を検証する総括委員会(委員長・森山裕幹事長)の報告書に、派閥裏金事件を中心とした「政治とカネ」問題の影響を明記する方向で調整に入った。選挙期間中に鶴保庸介参院議員が能登半島地震を巡り「運のいいことに能登で地震があった」と失言したことも一因として記す見通しだ。関係者が26日、明らかにした。
森山氏は26日の記者会見で29日に総括委を開き、報告書の素案を提示すると発表。まとまれば9月2日の両院議員総会に諮った上で、公表する。報告書で石破茂首相(党総裁)や森山氏ら執行部の責任をどう記述するかが焦点となる。
「政治とカネ」を巡っては、総括委による地方組織や有識者への意見聴取で、裏金事件を受けた政治不信が尾を引いたとの指摘が相次いでいた。総括委は森山氏ら党執行部で構成しており、首相の退陣を求める裏金関係議員に対するけん制との見方も出そうだ。閣僚経験者は「党の信頼を損ねた裏金議員にこそ責任がある」と指摘した。