自民党旧茂木派の中堅・若手約10人は29日、国会内で会合を開き、党総裁選の前倒しを要求する方針で一致した。旧二階派の小林鷹之元経済安全保障担当相も同様の考えを表明。石破茂首相(党総裁)の進退を巡る動きが一段と活発化した。
「ポスト石破」候補の一人と目される小林氏は、BS日テレの番組で「(首相は)2回の国政選挙で大敗した。けじめをつけられないのであれば、私は(前倒しの書面に)署名する」と明言した。
旧茂木派の会合には笹川博義農林水産副大臣や古川康国土交通副大臣らが出席。終了後、笹川氏は記者団に「反対する人は一人もいない」と強調した。
衆院当選2回の党若手も国会内で会合を開いた。旧岸田派の神田潤一法務政務官や、旧茂木派の東国幹財務政務官ら約10人が参加。出席者によると、前倒しに賛成の意見が大勢だった。
首相サイドは、前倒し論が拡大することを懸念。辞任の必要性もちらつかせつつ、副大臣・政務官の引き締めに懸命だ。
首相に近い岩屋毅外相は29日の記者会見で「政府の仕事をする以上、首相の指揮の下に使命を果たすことが最大の責任だ。そうではない判断をするのであれば、しかるべく行動がなされて当然だ」とけん制。中谷元防衛相も「指名を受け任期を全うしている間、首相の失脚を求めるべきではない」と同調した。
こうした動きに関し、旧岸田派の小林史明環境副大臣は自身のX(旧ツイッター)で「私自身は総裁選を早期に実施すべきという考えだ。必要なら副大臣を辞して手続きを行いたい」と投稿。対抗姿勢を鮮明にした。
副大臣・政務官への対応を巡っては、閣僚間でも微妙な温度差がある。平将明デジタル相は「発言、行動は自由にやるべきで、わざわざ辞める必要はない」との認識を示した。
一方、これまで「内閣の一員として職責を全うしたい」との立場を示してきた小泉進次郎農水相は、会見で前倒しの必要性を問われたが、「一議員としてしっかり対応を考えたい」と述べるにとどめた。 [時事通信社]