田中真紀子氏 責任とらぬ石破首相を断罪「国民ももっと言えばいいものの…」 ポスト石破も明言

元外務大臣の田中真紀子氏(81)が31日、TOKYO FM「馬渕・渡辺のビジトピ!」に出演。パーソナリティーを務める経済アナリスト・馬渕磨理子氏、消費経済アナリスト・渡辺広明氏からの質問に答えた。
政界引退から10年が過ぎた真紀子氏は近ごろ、積極的にメディアで発言している。この日は総裁選前倒しをめぐって揺れている自民党の石破茂首相(総裁)を断罪した。
「ご本人が無責任であいまいだと思います。(参院選から)1か月たつと『このまま続けていいんじゃないか…』というような世論があるがごときで報道もされている。それがあいまい。私が石破さんだったら3回選挙に負けたんだから辞めます。辞めて納得がいかないんだったら、総裁選を実施してご本人も立候補されたらいい。けじめをつけないといけない」
歯に衣着せぬ〝真紀子節〟も健在で「国民もフラストレーションがあるなら、メディアの責任も大きいですけど、もっと言えばいいものの、そういう意見も出てこない。夏休みで暑さのせいか知りませんけれども。国益をすごく棄損していると思いますね」と全方位に刀が向けられた。
現在、ポスト石破として名前が取りざたされているのは高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎農水省、コバホークの愛称で知られる小林鷹之元経済安保担当相らだ。特に小林氏は総裁選前倒しを求める意向確認が実施された場合、署名することを29日に明言している。
だが、田中氏がプッシュするのは林芳正官房長官。「他でも言ってますけど、やっぱり自分の知っている範囲で言うと林芳正さん。賢いし、性格がいいし、バランス感覚もいい。苦労していないことが欠点かもしれないし、外向も財政もわかる。頭切れるし、しゃしゃり出ない。本来の保守の政治家といったら林芳正」と持ち上げた。
番組では給付金や減税など、いわゆる分配の議論のウエートが大きくなっていることも議論。
「国家100年の大計を語れる政治家がいない」という渡辺氏の指摘に対し、田中氏は「外国も日本もネットの時代。SNSで気持ちがシュリンクしちゃうというか、何か言うとバッシングにあったりして、神経質になって本音を言わない。だから小粒というか…、そういう背景もあると思います」と気骨ある政治家の不在を嘆いた。