私立沖学園高校(福岡市博多区)は1日、昨年12月から約半年間、当時の男子寮の男性寮長(30歳代)が寮生15人に対し、暴言を浴びせたり、暴力を振るったりしていたと明らかにした。同高は、寮長を6月に解雇。けがを負った寮生3人が、福岡県警に被害届を提出した。
同高によると、男子寮は学校敷地内にあり、ゴルフ部や野球部の1~3年生計20人が生活している。昨夏に就任した寮長は昨年12月~今年6月、両部の1、2年生15人に「死ね」「ぶっ殺すぞ」などと暴言を吐いた。同月には、部屋のエアコンの電源を切っていなかったとして、寮生1人にステンレス製のコップを投げつけ、目元を数針縫うけがを負わせた。ほかにも、首をつかまれて壁に頭を押し付けられた寮生2人が、擦り傷や打撲のけがを負った。
同高は、同月に保護者からの連絡を受けて事態を把握。寮長は聞き取りに対し、「ゴミ出しのルールや生活態度を繰り返し言っても改善されず、指導の一環だった」と認めた。同高は同月中に寮長を解雇し、寮生の保護者らには、校長名でおわびの文書を送った。
同高は「被害を受けた生徒や保護者には申し訳ない気持ちでいっぱいだ。チェック機能を強化するなどして再発防止に努めたい」としている。