11日も自民党総裁選をめぐる動きが活発化しています。小林鷹之元経済安保担当相が11日、出馬を表明したほか、高市早苗前経済安保担当相も会合で、出馬する意向を伝えたということです。
11日午後、“ポスト石破”として注目される一人、小林鷹之議員は…。
小林鷹之議員
「自由民主党の総裁選に臨む。その覚悟を固めました」
来月4日投開票となる自民党総裁選に立候補する意向を正式に表明しました。
小林議員
「日本の底力は、こんなもんじゃない。私は挑戦しない国に未来はないと思うし、成長しない国にも未来はないと思っています」
自らを支持する議員らと行った勉強会の冒頭では「挑戦」「成長」という言葉を強調しました。正式な立候補会見は来週行う方向で調整しているということです。
小泉農水相は小林議員の立候補表明を受け…。
小泉農水相
「一人ひとりの、ご判断だと思います。まずは公務最優先で、その中で対応を考えていきたい」
自身の立候補については明言を避けました。
そして、11日夜、東京・港区の議員宿舎で、自身を支持する議員およそ20人とともに会合を開いた高市前経済安保担当相。陣営幹部によると、高市氏は会合で、総裁選に出馬する意向を固めたことを伝えたということです。
来週、正式な出馬表明を開き、訴える政策などを示す予定です。
藤井貴彦キャスター
「改めて総裁選に向けた動きについて整理して、お伝えします」
佐藤梨那アナウンサー
「“ポスト石破”に名前があがる5人のうち、10日、茂木前幹事長が一番乗りの形で立候補することを正式に表明しました。そして11日、小林鷹之元経済安保担当相が立候補を正式表明し、『中間層、そして現役世代を豊かにすることで日本をさらに強くしていく』と述べました」
「さらに11日夜、高市前経済安保担当相が自身を支持する議員らと会合を開き、立候補する意向を固めたことを伝え、来週にも正式な立候補会見を開くということです。また、林官房長官が立候補の意向を固めていて、小泉農林水産相も名前があがっています。告示日は今月22日、投開票日は来月4日です」
藤井貴彦キャスター
「自民党内では高市さんと小泉さんを軸とした戦いになるのではないかという声が出ているようですが、石田さんは、どう見ていますか」
石田健さん(「The HEADLINE」編集長)
「もちろん高市さんであれば、日本初の女性首相という可能性が見えてくる。小泉さんであれば、こちらも戦後最年少のリーダーになる可能性もあるということで、お2人とも注目ポイントですが、難しいのは、こういった“ポスト石破”の話をしている間は、どうしても政治としては停滞してしまっている。ただ一方、次の首相になる可能性が高い人々というところで、なるべく早く政策論争をしていくことによって、我々としても『次は、どういうことをやってくれるんだろう』という見通しが良くなる。そういったバランスの中にあると思います」
藤井キャスター
「“ポスト石破”レースに集中していると、『この後、何をやってくれるの?』というところの焦点がボケるような気がしますね」
石田さん
「まさに、そうだと思います。先日、自民党の中曽根青年局長に話を聞きました。その際も『自民党は生まれ変わらないといけない。自民党に信頼を取り戻さないといけない』と話されていました。おそらく、その通りだとは思うのですが、国民全員がわかっている話なんですね。その先に『信頼を取り戻すには、どういう政策をやってくれるんですか』ということです。いま野党も与党も中間層、いわゆる我々、普通の人々が非常に厳しい状況をみんながわかっている。その際に(野党からは)減税という案が出ている。一方で自民党としては、減税は財政を考えると難しいといったときに、何かいいアイデアを出してください、厚い中間層を取り戻すために何をするんですかという具体的な話が足りていないなと強く思います」
藤井キャスター
「そうなると、誰を総裁にするかということで現実味を帯びてきますが、どういった総裁が次は必要とされるのでしょうか」
石田さん
「連立を組めて安定した政権を担える人というのは当然、出てきますが、とはいえ、これは政局です。一方、財源とか低成長、これは日本に限らず、アメリカも欧州も各国共通の課題です。そういった課題に対して、例えばアメリカでは関税によって、なるべくサプライチェーンを国内に回帰させたいと。賛成するかは別として、そういった提案をトランプ政権がしている。では何か日本で新しいアイデアを出してくれる人はいますかというところを問いたい。具体的なアイデアと、世界が大きく変わっている中で、外交、安全保障もバランスよく、ちゃんと具体的なアイデアを出してくれる人が重要ですよね」
藤井キャスター
「『政治空白』というお話がありましたが、この政治空白を次へのステップの時間と思って前向きに使ってくれる人。これが総裁になる一つの素養ではないかとも考えます」
(9月11日放送『news zero』より)