斎藤知事の内部告発問題を巡り、読売新聞は兵庫県議会全6会派の代表者にアンケートを実施したところ、1年前に県議会が可決した斎藤知事への不信任決議について、5会派が「適切」「どちらかといえば適切」と回答した。このうち4会派が内部告発に関する斎藤知事の対応を問題だと指摘したが、再度の不信任決議案を検討しているのは1会派のみだった。
アンケートは今月3~16日、会派の代表者を対象に書面や対面で実施した。最大会派・自民党(36人)は「会派として統一見解を出せない」として各設問に対する回答理由(自由記述)は未記入で、一部の質問は無回答だった。
県議会は昨年9月19日、斎藤知事に対する不信任決議案を全会一致で可決。内部告発問題を調査する県議会百条委員会と県の第三者委員会はその時点で結論を出せていなかった。
不信任の判断が適切だったかどうかについては、自民と立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」(8人)と共産党(2人)の3会派が「適切」、第2会派・維新の会(18人)と第3会派・公明党(13人)が「どちらかといえば適切」と回答した。
県民連合の上野英一幹事長は「新年度予算編成は任せられないということで、タイムリミットが9月だった」と強調。自民のある県議は「当時は不信任案を出さざるを得なかったというのが本音だ」と語った。
「適切でなかった」としたのは、躍動の会(3人)。増山誠幹事長は、第三者委が今年3月に公表した調査報告書で斎藤知事の10件の行為をパワハラと認定したことなどを踏まえ、「第三者委員会の結論を待ってから出すべきだった」とした。
第三者委はパワハラの認定以外にも「告発者捜し」など県の対応を公益通報者保護法違反だと指摘したが、斎藤知事は「対応は適切」と違法性を否定している。
こうした斎藤知事の対応については、維新と躍動以外の4会派が「問題だ」「どちらかといえば問題だ」とした。公明の越田浩矢幹事長は「告発文の対応について、利益相反する知事自身が判断すること自体に大きな問題がある」とした。共産の庄本悦子団長は「自己保身しか考えていないと言わざるを得ない」とした。
維新は「どちらともいえない」と回答。佐藤良憲幹事長は「双方に傾聴すべき点があり、判断は難しい」と答えた。「問題ではない」とした躍動の増山幹事長は「最終的には司法の判断。知事が違法性を否定するのは考えがあってのことだ」と語った。
再度の不信任決議案などを検討しているかを尋ねたところ、共産が「不信任決議案を検討している」と回答する一方、維新と公明、県民連合、躍動の4会派は「検討していない」とした。ただ、県民連合は県議会で辞職を求めるべきだとして「最終的には不信任を出すべきだと思っている」と言及。自民の谷口俊介幹事長は「現時点では判断できない」として無回答だった。
議会とのコミュニケーションについて、斎藤知事は17日の記者会見で、「議会とは政策の対話が重要だ」と強調。県議会の代表質問や一般質問を挙げ、「そういった議会の場を通じてコミュニケーションを取っていくことも大事だ」と語った。