宮城県内は1日、上空に寒気が流れ込み大気が非常に不安定となった影響で局地的に激しい雨が降った。仙台市宮城野区では午前11時半までの1時間に約100ミリに達し、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表。同市や多賀城市などでは住宅の床上、床下浸水や道路の冠水被害が相次いだ。
仙台管区気象台によると、宮城県東部は1日明け方にかけて雨が強まり、気象台は午前、仙台市東部や塩釜市、多賀城市などに大雨警報を発表した。県によると、多賀城市鶴ケ谷では1日午後1時までの24時間雨量が191ミリを記録した。
多賀城市では土砂災害警戒情報も発表されたことから市全域2万9000世帯に避難指示を発令し、避難所計12カ所を開設。隣の七ケ浜町も高齢者等避難準備を発令し、それぞれ浸水や土砂災害への警戒を呼びかけた。
各地で浸水や冠水による車の水没被害が発生し、多賀城市や塩釜市で住宅の床上、床下浸水の被害が少なくとも計6件判明した。また、仙台市によると、宮城野区白鳥地区では雨が小康状態になった夕方以降も浸水、冠水状態が続いた。大気が不安定な状況は2日の明け方まで続く見込みで、気象台は警戒を呼びかけている。【百武信幸】