マンション管理人がマスターキーを悪用し、入居者の住居に侵入して女性の下着を物色していた事件(『管理人がマスターキーで下着物色、鉢合わせの恐怖』)。今回の事件のほかにも不動産会社やコンシェルジュといった「中の人」による、住居侵入事件はたびたび起きている。
【写真多数】管理人がマスターキーで下着物色、鉢合わせの恐怖ーー。事件現場となった自宅に来た捜査員たち。
合鍵やマスターキーを持つこと自体をやめるなど対策を取る会社もある。入居者の後をつけて、オートロックをすり抜ける「共連れ」事件も起きる中、入居者はどんな自衛策がとれるのか。防犯アドバイザーと不動産会社に聞いた。
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「ギター見たかった」福山雅治さん宅に侵入
不動者仲介や不動産管理といった仕事に就く人が、立場を悪用する事件は過去にも起きている。中には著名人が被害にあったケースもある。
<2016年5月、福山雅治さん宅にコンシェルジュが侵入>
俳優の福山雅治さんが住んでいたマンションのコンシェルジュの女性が、合鍵で福山さんの自宅に侵入した。コンシェルジュとは、ホテルやマンションなどで利用者の要望や困りごとに対応する仕事だ。
福山さん宅に入った女性は、帰宅した妻の吹石一恵さんと鉢合わせし、住居侵入罪で逮捕、起訴され有罪判決を受けた。当時の報道によると、女性は福山さんのファンで「福山さんのギターが見たかった」と供述したという。
<2017年2月、工藤綾乃さんのマンションに管理会社社員が合鍵で侵入>
俳優の工藤綾乃さんのマンション居室に、管理会社の社員が合鍵で侵入、カメラを仕掛けた。社員は住居侵入罪で逮捕、起訴され有罪判決を受けた。
<2021年10月 女性連続暴行の元不動産会社社員に懲役23年>
福岡市内のマンションの部屋に侵入し、女性に乱暴を繰り返したとして強盗・強制性交等や住居侵入などの罪で、元不動産会社社員が逮捕、起訴された。不動産会社勤務のときに知った、暗唱番号でマンション共同玄関のオートロックを開けていた。福岡地裁は、元社員に懲役23年の判決を言い渡した。
<2025年3月 不動産仲介業者が合鍵作成、住居侵入容疑などで逮捕>
不動産仲介業者が、都内の賃貸住宅を女性に紹介した後、引き渡し前に合鍵を作成。女性の部屋に侵入し、住居侵入などの疑いで逮捕された。
「家に愛着がある」警察に届けないケースも