「受賞の知らせ、勧誘電話かと思って不機嫌にとった」ノーベル化学賞の北川さん

今年のノーベル化学賞の受賞が決まった京都大の北川進特別教授は8日夜、京都大(京都市左京区)で記者会見を開き、「チャレンジは醍醐味。楽しんできた」と研究生活を振り返った。
スーツ姿の北川氏は午後8時ごろ、緊張した面持ちで会見場に姿を見せ、大学関係者から拍手で迎えられた。受賞決定について「大きな名誉をいただき感激している。何よりもいい環境に恵まれた」と喜び、「研究者や学生、理解して支えてくれた家族にも感謝している」と述べた。
北川氏は材料づくりに取り組んできた研究人生について「チャレンジは科学者にとって醍醐味。辛いこともあったが、30年以上楽しんできた」と語った。
受賞の知らせは、スウェーデン王立科学アカデミーによる発表の約1時間前、研究室への電話で受けたという。「最近、勧誘の変な電話がかかってくるんですよ。『またか』と思って不機嫌にとったら、(相手が)アカデミーの選考委員会の委員長と名乗られ、びっくりした」と笑わせた。