8日午前6時40分頃、東京都江東区の豊洲運河で、作業船同士が衝突し、乗員の男性(58)が死亡したほか、いずれも乗員の男性4人がけがをした。東京海上保安部が事故状況を調べている。
発表によると、衝突した2隻は、海運会社「中川船舶」(東京都中央区)の作業船兼交通船「十二号千羽丸」(7・3総トン)と、「80号千羽丸」(4・6総トン)。水上で台船を押す作業をしていた80号千羽丸の台船が、航行中の十二号千羽丸に衝突した。死傷した5人は、いずれも十二号千羽丸に乗船していたという。
事故後の十二号千羽丸は、窓ガラスが粉々に割れて船上に飛び散り、海保職員らが船体の状況を調べていた。近くで働く建設業の男性(53)は「朝7時頃からサイレンが鳴り響き、騒がしかった。船の往来がほとんどない場所だったので驚いた」と話した。
現場は東京メトロ有楽町線豊洲駅から北に約700メートルで、付近には高層マンションや企業の倉庫などが並んでいる。