田久保市長はそれでも“出直し選挙”に出るのか? 伊東市議選は事実上の敗退、もはや八方塞がり

こんな負けっぷりでも、まだ市長の座にこだわるつもりなのか。
田久保真紀市長の学歴詐称疑惑に揺れる静岡県伊東市。19日に市議選(定数20)が投開票され、市長の不信任決議案に賛成の意向を示す“反田久保派”19人が当選した。事実上、田久保市政に「NO」が突き付けられたのだ。
今回の市議選は、田久保市長が不信任決議を受け、議会解散に踏み切ったことに伴い行われた。市長が再度の不信任案を回避するためには、反対にまわる市議が7人必要だった。
市議選には少なくとも、4人の田久保派が出馬していた。しかし、その中で当選したのは唯一、不信任案に反対の意向を明確にしていた身内候補1人だけで、側近議員を増やすことはできなかった。今後は、31日招集の臨時議会で不信任案が再提出される見通しで、市長の失職は避けられそうにない。
■戦略ナシのヤケクソ解散
「市議選では、田久保市長の無策が目立ちました。告示前は、ネット上でメガソーラーなどの発信を増やし、情報戦を展開するのではないかといわれていた。しかし、最後まで目立った動きはなく、身内の候補1人を通すので精いっぱい。勝算も戦略も何もない、延命を図るだけのヤケクソ解散だったということでしょう」(伊東市政を取材する地元記者)
当の田久保市長は20日、市役所で取材に応じ「勝った負けたというより、市政が前に進むためにいい機会になったと考えています」と開き直った。さらに、失職した場合の市長選について「もう一度チャレンジしてくれ、と言ってくれる方々がいれば」と出馬に前向きな姿勢を示した。
とはいえ、もはや八方塞がりの状況だ。
市議選での田久保派候補4人の得票を合計しても、約3000票にとどまる。今年5月の市長選で、田久保市長が集めた1万4684票には遠く及ばない。再選した市議の一人は「まだ市長選に出るつもりなのか」と、こう続ける。
「今回の市議選は、田久保市長にとって惨敗もいいところ。出直し市長選に出てもかなり厳しい戦いなのは間違いなく、普通なら出馬という選択肢はありえません。しかし、田久保市長は見ての通り、周りが見えなくなる性格。『何が何でも出る』と、出馬に踏み切るかもしれない。いまのところ、立候補する可能性は半々くらいでしょうか」
悪あがきは、まだまだ続く……。
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