選挙演説に対するやじについての文部科学大臣の発言が注目されています。やじは「選挙妨害」、それとも「表現の自由」なのでしょうか。
27日、柴山文部科学大臣が会見で触れたのが演説中のやじについてでした。きっかけは、25日に投開票の埼玉県知事選の応援演説に駆け付けた際の出来事です。
柴山文部科学大臣:「(Q.24日に大臣が埼玉県知事選の応援に行った際、大学入試改革白紙撤回を求める大学生が排除された。大臣はこの大学生について『わめき散らしていた』とツイートした。対話的な学びを推進されている文部科学省の大臣として、この発言を対話的な姿勢とお考えですか?)私はマイクを使って演説をしていたんですけど、明らかに私の耳にも届くような形でそういう発声がされた」
柴山大臣に向けて声を上げたのは、大学入試改革に反対する大学生でした。この件について、柴山大臣は「わめき散らす声」とツイートしていました。この件で議論が過熱したのが“選挙演説とやじ”についてです。
演説中のやじといえば…。演説中に度々、やじを飛ばされるのが安倍総理大臣です。先月の参院選に総裁として駆け付けた応援の際には、やじを飛ばした男性らが警察官に排除されるという騒動にまで発展しました。こうした演説中のやじについては「選挙の妨害活動」であるという意見の一方で、「表現の自由の範疇(はんちゅう)ではないのか」との考えを示す人も。弁護士でもある柴山大臣は自らの見解をこう述べています。
柴山文部科学大臣:「もちろん表現の自由は最大限保障されなければいけないことは当然。選挙活動の円滑・自由というのも非常に重要な権利。当該演説会に集まっていた方々は、街頭演説会の候補者・応援弁士の発言をしっかり聞きたいと思って来ている。私は大声を出したり、通り掛かりでやじを発するということはともかく、(大声で怒鳴るようなやじは)権利として保障されているとはいえないのではないか」