政治ジャーナリストの青山和弘氏が政党や各界の論客をゲストに招き、日本の政治を深掘りする「青山和弘の政治の見方」。今回はゲストに元ゴールドマン・サックスで金融に詳しい公明党の岡本三成政調会長を迎え、「連立離脱」「選挙協力」「議員定数の削減」などについて聞いた。
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なぜ、公明党は連立を離脱したのか?
「創価学会の原田稔会長の指示で、流れが連立離脱に向かった」「高市総裁だから離脱したんじゃないか」という報道もあります。
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党のナンバー3として議論のど真ん中にいた一人ですが、連立に関して原田会長にお目にかかったり、何かアドバイスをいただいたりしたことは1回もありません。
自公政権は、それぞれの党のトップが代わるたびに政権合意を結んでいて、高市総裁が誕生する前にも代表・幹事長からドラフトを作るよう指示され自民党に送りました。相手が誰であっても同じものですから、高市総裁だから態度が変わったということはいっさいありません。
この合意文書に合意していただければ、一緒にやっていくつもりでした。
選挙で実働部隊となる創価学会員の、自民党の“政治とカネ”の問題に対する不満が限界に達していたのでしょうか。
それはありました。公明党の議員が起こした不祥事であれば、たぶんもう議員を辞めています。
私どもの党員の方、支援者の方、私の家族もそうですけれど、自民党が起こした問題への対応について説明を求められるわけです。それに対してかなり疲れていました。
だからこそ同じような状況にならないよう提案したことの1つが、企業・団体献金の「受け手規制」だったわけです。実は、「今ここで約束してください」とは言っていなくて、「基本姿勢を示してください」と。それに一緒に取り組んでいきたいということを申し上げていたのですが、なかなかよい返事がいただけなかったということです。
“政治とカネ”の問題に決着はついていない
裏金議員のシンボル的存在の一人になった萩生田光一氏が、幹事長代行として自民党執行部に入ったことも影響しましたか。