大分・佐賀関の大規模火災、「鎮圧状態」も「鎮火」の見通し立たず…被害は新潟・糸魚川上回る170棟

大分市佐賀関(さがのせき)で18日に発生した大規模火災で、市消防局は20日、焼損した住宅地と周辺の山林を含む佐賀関半島について、これ以上延焼する恐れのない「鎮圧状態」になったと発表した。被災住宅地から約1・4キロ南東の無人島・蔦島(つたしま)は鎮圧状態に至っていない。
市消防局が現場を目視で調査し、鎮圧状態を確認。市災害対策本部の会議で報告した。ただ、完全に火が消えた「鎮火」までの見通しは立っていない。
同本部によると、住宅地と一部山林の焼損範囲は約4万8900平方メートル。約130世帯が被災し、空き家も多い。避難所には20日午後6時現在、73世帯113人が身を寄せている。火元について消防は、焼損エリア北西部とみている。西寄りの強風で南東側に燃え広がった可能性がある。大分県警は同日、実況見分を始めた。
一方、県災害対策本部は、建物被害を「170棟以上」から「約170棟」に修正した。総務省消防庁によると、2016年の新潟県糸魚川市の火災(147棟焼損)を上回るという。