安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判が25日、奈良地裁(田中伸一裁判長)であり、被告人質問が続いた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の幹部を手製銃で襲撃しようとしていた被告は「(手製銃は)1丁では足りないと考えていた」と語った。
被告は銃撃事件までに約10丁の手製銃を完成させていた。複数を製造した理由を問われた被告は「威力が心もとないので、銃身の長さを変えて威力が上がればと思った」と話した。
教団幹部を襲撃する際には計3丁が必要だと考えていたとも明らかにした。銃撃に1丁使い、逃走する際に1丁、さらに移動する車の中に1丁必要だと考えていたという。
手製銃はインターネット上の情報のほか、ゲームも参考にしたことも明らかにした。休日は銃の製造に充てていたという。【田辺泰裕】