「どんと揺れた」「海が近いので怖い」。深夜の大地震に見舞われ、津波警報が出た青森県や北海道、岩手県の人たちは8日、発生時の様子を生々しく語った。気温0度に近い肌を刺す寒さの中での避難となった。
太平洋沿岸の青森県八戸市に住む40代の男性は「寝ていたら急に突き上げるような揺れがあり、その後長い時間、縦にも横にも揺れた」と振り返った。
同市のビジネスホテルの60代男性従業員は「横揺れが30秒ほど続き、机の引き出しが開いたり物が落ちたりした。宿泊客は一度外に避難したが、津波警報が出たので最上階に避難してもらっている」と話した。
北海道新冠町のホテルの駐車場には、複数の近隣住民が車で逃げてきた。女性従業員は「立っているのも難しいくらい揺れが長かった。しゃがむような体勢でやり過ごし、酔う感覚だった」と不安な様子だった。
北海道と2県の沿岸自治体の気温は9日午前0時現在、軒並み5度を下回った。岩手県久慈市の職員(27)は「寒さが厳しい。避難しようとしたら車のフロントガラスが凍っていた」と話した。