皇后雅子さまは9日、62歳の誕生日を迎えられた。誕生日に合わせて、医師団が公表した見解全文は次の通り。
皇后陛下におかれましては、これまでも医師団が説明させていただいております基本的な考え方を踏まえながら、引き続きご治療を継続されていらっしゃいます。
皇后陛下には、天皇陛下をお支えになりながら、国民が直面しているさまざまな困難に心を寄せられ、国民との触れ合いの機会を大切にされようと努めておられます。
本年は、戦後80年の節目にあたることから、4月の硫黄島を始め、沖縄県、広島県、長崎県へのお出ましをなさるなど、都内に23回、地方に13回に及ぶお出ましをなさいました。
7月には、国賓としてモンゴルをご訪問になりました。モンゴルご訪問に際しては、ご訪問前から細やかに工夫をされながらご体調を調整され、それぞれのご訪問先で幅広い年代の方々とご交流になりました。
皇居では、2025年日本国際博覧会にあわせて訪日した多くの賓客とご交流になられたほか、宮殿などでの行事やご養蚕などのご活動を続けられました。
また、日本赤十字社の嘱託職員として勤務されている愛子内親王殿下が、社会人としての歩みを着実に進められながら、防災推進国民大会へのお出ましや、初めての公式外国ご訪問としてラオスをご訪問になるなど皇族としてのお務めに励まれている中、必要な手助けをなさりながら、温かく見守っていらっしゃいます。
このように、皇后陛下には、工夫を重ねられ、ご体調を整えられながら、努力されてご活動を続けていらっしゃいます。
一方で、皇后陛下には、ご快復の途上にあり、依然としてご体調には波がおありです。そのため、大きい行事の後や行事が続いた場合には、お疲れがしばらく残ることもあります。医師団としては、そのような中でお疲れが残らないよう、ご散策などのご運動や気分転換のためのお時間を含め、十分なご休息をお取りいただきたいと考えております。また、かねてから皆様にお伝えしているところではありますが、公的なものに加え、私的な部分でもご活動の幅を広げていっていただくことが大切だと考えております。
皇后陛下には、これまで同様、皆様方のご理解とご支援をお受けになりながらご治療を続けていただくことが大切ですので、引き続き温かくお見守りいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。