ソーラー発電所の地下に大量の産廃…県外の事業者「工事会社に任せているので、こちらではわからない」

長野県富士見町境に設置された太陽光発電所の敷地に産業廃棄物が不法に埋められていたことがわかり、町は9日付で発電所事業者の「ミトヨテクニカル」(香川県観音寺市)に対し土地造成や設置、事業に関する包括的な許可を取り消した。
町によると、同発電所は昨年4月に許可を得たが、工事完了届を提出しないまま事業を開始したため、町は今年2月26日、売電の停止や許可内容と相違する箇所について是正工事を求める勧告書を発出した。
3月25日に売電が停止されていることが確認されたが、5月26日、孫請けの工事業者から違法工事に関する情報提供があり、県警や県とともに8月に現地調査を実施。その結果、敷地内の砂利を敷き詰めた排水設備(トレンチ)下に約3・4トンに上る、産業廃棄物として未処理の木の根や枝が見つかったほか、別の場所には太陽光パネル約49キロが埋設されていたという。町は行政手続法に基づく聴聞や事業者側の弁明内容の確認などの手順を経て、許可取り消し通知を送付した。同社は取材に対し「工事会社に任せているので、こちらではわからない」と話している。