立憲民主党の馬淵澄夫代表代行は14日のNHK討論番組で、自民党と日本維新の会が衆院議員定数削減法案に「自動削減」条項を盛り込んだことに対し、「選挙制度は慎重に各党会派の意見を得なければならず、国会軽視だ」と批判した。法案審議について「拙速な進め方は駄目だ」と述べ、来年の通常国会に持ち越すべきだと訴えた。
自動削減条項は、与野党の協議で1年以内に合意に至らなければ小選挙区25、比例代表20の計45議席を自動的に削減する内容。自民の加藤勝信政治制度改革本部長は与野党協議で結論を得ることは可能だと指摘し、「決して無理を言っているわけではない」と理解を求めた。
国民民主党の古川元久代表代行は「議員定数は選挙制度とセットだ」と述べ、選挙制度改革案を示すよう自維に要求。公明党の中川康洋国対委員長は自動削減について「あまりにも乱暴だ」と断じた。れいわ新選組の高井崇志幹事長、共産党の塩川鉄也国対委員長も定数を削減する必要性がないなどとして反対を唱えた。
野党側の反発に対し、維新の阿部圭史衆院議員は「決められない政治の典型だ」と非難。参政党の神谷宗幣代表は、定数削減と同時に公設秘書の増員により議員の立法能力を高めるべきだと主張した。 [時事通信社]