マグニチュード(M)8以上の後発地震への備えを呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」について、政府は16日午前0時をもって対象地域への特別な注意の呼びかけを終了した。赤間防災相は同日午前の閣議後記者会見で「突発的に大規模地震が発生する可能性もある。今回の対応を生かしながら、日頃からの備えを引き続き実施してほしい」と呼びかけた。
注意情報は、8日深夜に青森県東方沖で発生したM7・5の地震を受け、気象庁が9日未明に発表した。対象地域は北海道から千葉県にかけた7道県182市町村で、内閣府は発表から1週間、M8以上の後発地震に備え、備蓄などの確認や、すぐに逃げられる態勢の維持などの「特別な備え」を呼びかけていた。
赤間氏は「大きな混乱もなく、冷静に対応していただいたことに感謝したい」と述べた。注意情報を巡っては、対象地域の住民の防災行動に十分につながっていないとの報告もあり、「どこまで防災の備えに寄与したかは検証していく」とした。
気象庁によると、青森県東方沖では12日に最大震度4を観測するM6・9の地震が起きるなど、震度1以上の地震が8日の地震も含め、16日午前8時までに計42回発生。地震活動は徐々に低下してきているという。
16日午前に記者会見した気象庁地震火山技術・調査課の武田清史・大規模地震調査室長は、「1週間経過後にM8以上の後発地震が発生した事例もある。突発的に起こりうることを前提に備えることが重要だ」と話した。