N党・立花孝志党首の損害賠償請求を棄却、東京新聞記者のSNS投稿巡る名誉毀損訴訟…東京地裁

兵庫県の内部告発問題を巡り、死亡した前県議に関するSNSの投稿で名誉を傷つけられたとして、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(58)が東京新聞記者に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は16日、請求を棄却する判決を言い渡した。加本牧子裁判長は「立花党首の言動が影響し、前県議への中傷が過熱したと考えたのは自然だ」と述べた。
判決によると、記者は今年1月、死亡した竹内英明前県議(当時50歳)について、X(旧ツイッター)に「立花氏が『犬笛』を吹き続けた結果、誹謗(ひぼう)中傷がエスカレートしたとの指摘がある」などと投稿した。
判決は、立花党首が昨年11月頃から、裏付け資料を示さずに竹内氏の社会的評価を低下させる言動を繰り返していたと認定。同時期に竹内氏への批判的な書き込みの割合が高まったとし、記者の投稿に違法性はないとした。
立花党首は今年11月、SNSに虚偽情報を投稿し、竹内氏の名誉を傷つけたとして名誉毀損(きそん)罪で起訴されている。